黒住教“サン世紀”

平成27年1月号掲載

謹賀新年

 昨年10月11日から11月3日まで、10回にわたって斎行された立教二百年大祝祭は、大感激の内に満願成就のおかげをいただきました。正にご同慶至極。まことにおめでとうございました。そして11月10日には、大祝祭成就を教団外のご縁の深き方々に申し上げる「奉告の集い」を、まことに盛会裏につとめ終えることができました。さらに、正真正銘の立教二百年の当日であり、教祖宗忠神234回目のお誕生の日になる冬至大祭をもって、正に100年に一度の“世紀の祭典”は滞りなく遂行されました。

 実は、「立教二百年冬至大祭」を前にして判明したのが、この掛け替えのない年の冬至の日が、数えて20年(厳密には19年と7ヵ月)に一回の「朔旦(さくたん)冬至」と称される格別にめでたい冬至であったことでした。旧暦11月1日の大安吉日で新月、その他諸々、暦のすべてが改まって再出発する、正に正に「陰極まって陽に転じる」、「一陽来復(福)」の日だったのです。234年前の冬至の日が庚子(かのえね)の年の戊子(つちのえね)の月の庚子の日で、干支(えと)の始まりである子(ね)が三重に連なる冬至の日の出の時刻のご降誕、文化11(11)年11(11)月11(11)日という、1が6重に連なる冬至の日の出の時刻がご立教、そして二百年後が朔旦冬至…。何とも、有り難く、畏れ多く、もったいないご神慮でした!

 その上、一昨年の10月1日から立教二百年大祝祭の最終日である昨年の11月3日までの399日間、全国のお道づれと共につとめた「教祖神報恩一千万本お祓い献読」は、最終日の報告が各教会所で集計されて本部に届けられた11月7日に、満願成就のおかげをいただき目標を超えました。あまりの絶妙のタイミングに恐れ入るばかりです。

 いよいよ、黒住教は「立教三世紀」を迎えました。その幕開けとなった今年の元旦は、奇しくも旧暦の11月11日でした。

 今年平成27年は、10月10日(土)、11日(日)、12日(祝)に「大元・宗忠神社ご鎮座百三十年記念祝祭」が斎行されます。この御祭りを有り難くつとめ終えてこそ、平成24年に始まった「祭り年」が真に満願成就のおかげをいただいて完遂することになります。そして、その報恩感謝の奉告を、一昨年ご遷宮なった伊勢神宮に申し上げる「萬人(まんにん)参り」(平成28年欽行予定)まで、私たちの百年、いや二百年に一度の信心結集の神機は続きます。このまたとない時を信仰のバトンタッチの絶好機とするべく、まずは教団を挙げて「大元・宗忠神社ご鎮座百三十年記念祝祭」への参拝を、推進してまいりましょう。

 三世紀は、“参世紀”であり“サン世紀”です。参加・参画・参拝の「参」の心で“サン(お日様)世紀”をともに歩む「道づれ(道の仲間)づくり」こそ、立教三百年に向けた「教団百年の大計」の根幹です。

 黒住教教務総長として、「深めよう」、「広めよう」、「強めよう」と、2年毎に修行目標として掲げてきた「教祖様とのご神縁」の強化・拡充を、この新たな時代の幕開けの布教方針の最重要事項として位置づけます。お道づれのお子さんやお孫さんなどの本教に元々ご縁のある方への取り次ぎ、さらに、今まで本教とのご縁のなかった世の多くの人々への働きかけに向けた体制づくりが喫緊の課題です。

 同時に、「お導きいただいて二百年 教祖様、ありがとうございます」との「祭り年」を締めくくる修行目標を昨年に引き続いて掲げて、お道信仰の実践運動である「ありがとうございます運動」の一層の推進を図らなければなりません。「ありがとうなる」修行であり、教団の社会貢献の活力源である「ありがとうございます運動」は、信仰・信用・信頼の「信」に支えられて二百年を迎えた本教の、第三世紀も不変・不動の礎であり、「教祖様とのご神縁」の強化・拡充のための具体策でもあります。揺るぎない自信と確信をもって、しっかりつとめてまいりましょう。