“ありがとうございます運動”の一層の推進を!
平成25年3月号掲載
去る1月21日、教主様には300余名のお道づれの皆様とともに本年の新春伊勢参宮をおつとめ、その際に7回目となる式年遷宮奉賛金の目録を伊勢神宮幹部に献上されました。これで、平成18年に奉賛活動が呼び掛けられて以来、総額1億円という尊き浄財を伊勢神宮にお供えすることができました。全国のお道づれの皆様のご賛同とご協力があったればこその壮挙に、心からのお喜びとお礼を申し上げます。ご同慶至極、まことに有り難うございました。
いよいよ今秋、本祭典である遷御(せん ぎょ)の儀が斎行される「第62回伊勢神宮式年遷宮」への奉賛を、ご承知の通り本教では20年前の前回と同様に、お道づれの信仰運動の実践である“ありがとうございます運動”を通してつとめてまいりました。伊勢神宮へのお供えは、これにて一旦(いっ たん)終了になりますが、“ありがとうございます運動”に終わりはありませんので、このことをまずお道づれの皆様に了解しておいていただきたく存じます。
そもそも“ありがとうございます運動”は、昭和42年(1967)の教祖大祭において、当時「霊地運動」と称された「大教殿改築・霊地大元拡張運動」推進のために、全国のお道づれに呼び掛けられた「一口一日10円献金運動」に端を発し、晴れて神道山にご遷座なった後は、引き続いて社会のため人のため、また教会所振興のために展開されてきた尊い信仰運動です。昭和59年(1984)の「ご遷座10年」を機に教主様から「ご告諭(こく ゆ)」を賜り、新たな神道山時代を有り難く迎えさせていただいた「ご恩返し」として式年遷宮奉賛が大目標として掲げられて大きな渦が巻き起こり、この7年間は20年前のよき前例を踏襲して「第62回伊勢神宮式年遷宮」への奉賛が推進されてきたのです。
実は、昨年の冬至大祭を機に私は宗教法人黒住教の代表役員である教務総長という大役を仰せつかりましたが、それは同時に“ありがとうございます運動”推進本部長の拝命でもありました。伊勢神宮奉賛という大目標は為(な)し終えましたが、“ありがとうございます運動”の浄財によって本教が国内外に貢献してきた数々の社会奉仕活動に終わりはありません。今後も、引き続いて「社会のため、人のための信仰運動」として“ありがとうございます運動”へのご賛同とご協力をお願いすることは、推進本部長としての私の使命なのです。
そこで、以下の2点をお道づれの皆様に提案して、ご理解をいただきたいと思います。
1つ目は、“ありがとうございます運動”推進月間を、6月と12月の年2回にさせていただくことです。
“ありがとうございます運動”は、その名称の示す通り日々の感謝の心をお供えさせていただく運動であり、且(か)つ、「ありがとうなる(感謝の心を養う)」ための信仰修行です。毎日のお祈りに際して、各ご家庭の御神前に備えられた奉賽(ほう さい)箱に自発的にお供えをして、月々に教会所を通して教団本部に集められる、まさに真心の込められた浄財です。ただ、定められた目標金額もなければ、参加の規定も強制もないので、ややもすれば“慣れっこ”になり易(やす)いのが難点です。今までの年1回から半年ごとの年2回に推進月間を増やして、“当たり前”になりがちな信仰運動にリズムというかアクセントを付けていただきたいと願っています。
2つ目は、より明確に本教の社会奉仕活動を検討・推進・発信する委員会を発足させたいと思っておりますので、その委員会に託す思いで“ありがとうございます運動”への参加意欲をより前向きに持続していただきたいのです。
実は、20年前に多くの方々から「伊勢神宮に代わる大目標を設定してもらいたい」との要望をいただきました。今回も同様の思いをもっておられる方が少なくないと拝察しますが、伊勢神宮に匹敵する誰もが賛同できる目標を掲げることが現実的には非常に困難なことを、私たちは前回に経験しています。そこで、具体的な目標ではなく、今までに大きな貢献をしてきた本教の社会奉仕活動を、婦人会と壮年会と青年連盟の代表の方に委員として加わっていただいて総合的に検討して、各教会所発信の地域に根ざした社会奉仕活動である「まることボランティアの日(まるボラン)」の更なる充実にも役立てられる取り組みとして推進・発信する委員会を立ち上げることで、より明確に“ありがとうございます運動”が社会のため人のため、そして教会所の活動充実に活用されている手応えを感じていただけるように取り進めていきたいと思っているのです。
来年の「立教二百年大祝祭」に向けた「神恩報賽(ほう さい)献金」の真っ只中(ただ なか)ではありますが、「祈りと奉仕」の実践活動である“ありがとうございます運動”への一層のご賛同を賜りたく、推進本部長としてお願い申し上げる次第です。