忙しくも充実した“熱い夏”
平成23年9月号掲載
先月に続いて教団外の活動報告になりますが、今年の夏は幾つもの重要な会議や行事に、宗教者を代表して連続して出席・参加させていただき、忙しくも充実した“熱い”日々を送ることができました。本稿は“私の修行日誌”なので、以下に日誌形式で紹介いたします。
7月27日~29日
「第23回国連軍縮会議」(於長野県松本市)に出席。日本z国内で毎年開かれる唯一の国連会議で、第19回(於北海道札幌市)、第20回(於埼玉県さいたま市)以来の出席。核兵器の軍縮と不拡散を主な議題とする、官民の専門家と市民グループの代表による会議。今年は東日本大震災による福島第一原子力発電所大事故の結果、原子力の平和(民事)利用も、当然のことながら重要なテーマになった。防衛省防衛研究所の研究官と意気投合する。会議の最終日、小澤征爾氏指揮によるミニコンサートが華を添えた。
8月1日~3日
RSK山陽放送のラジオ番組「おかやま朝まるステーション」に生出演(午前6時55分~8時)。初日は、「国連軍縮会議」の報告と、事務局長をつとめる「RNN人道援助宗教NGOネットワーク」の活動紹介。中でも大震災から50日目に神道山・日拝所で行った「慰霊祭」の報告と、被災地域の中学校のサッカー部員を迎える交流プログラム(別掲)の経緯を説明。
2日目は、御日拝について、また宗忠神社の「七夕まつり」や「宝物館(まることセンター)」の紹介。そして最終日は、ロンドン大学留学中の思い出、特にロンドン-モスクワ間を往復した「平和バス旅行」の体験談と、弟の忠親(現宗忠神社宮司)が神道山から飛ばした風船の紙片が三重県津市経由でロンドンまで届いた実話を紹介。リスナーからのメールやファックスに応えながらの楽しい体験だった。(教主様は2年前、番組開始早々にご出演)
8月4日
比叡山宗教サミット24周年「世界平和祈りの集い」(於比叡山延暦寺)に出席。閉式後のレセプションの冒頭、来賓代表として祝辞を述べ、今年11月29日に神道山・大教殿を会場に開催される「世界連邦平和促進全国宗教者岡山大会」を紹介。降壇後、半田孝淳天台座主と高野山真言宗管長の松長有慶座主に挨拶。宗務総長から、来年の25周年記念大会の企画委員への就任を依頼された。
8月8日
長崎県宗教者懇話会主催の「第39回原爆殉難者慰霊祭」(於原爆落下中心地、午後7時開式)に参列、世界宗教者平和会議(WCRP)の代表として「慰霊のことば」を捧読(ほうどく)。翌9日、「被爆66周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」に参列。
8月10日~13日
岩手県と宮城県の被災地域を歴訪。WCRPによる五年計画の復興支援策の検討のため、すでに義援金を届けて交流のある被災地の社会福祉協議会やNGO・NPOの活動拠点を訪ねて具体策を講議。震災から5カ月の11日、宮古市から、この地に生まれ育った黒住教教師で“当病修行中”の大森洋子さん(東京大教会所所属)を電話で激励。山田町社会福祉協議会の事務局長と懇談後、大槌町にて「AMDA(アムダ)大槌クラブ」(本教とご縁の深い国際医療NGOのAMDAの現地活動拠点)のスタッフと懇談。「NPO法人遠野まごころネット」の副代表と協議。釜石市の社会福祉協議会訪問の後、市立釜石中学校を訪ねる。渡邉真龍校長がちょうど在校中で、一週間前の岡山訪問の感激を熱く語って下さり、心からの御礼の言葉を受けた。翌12日、宮城県気仙沼市のNGOの代表と会った後、沿岸部を南下して仙台市入り。「せんだい・みやぎNPOセンター」と「心の相談室」を訪ねて協議。特に、仙台の諸宗教者による「心の相談室」の代表とのミーティングには、宗教学者の島薗進東京大学教授が同席。宗教協力による具体的な復興支援活動への期待が寄せられた。
8月24日~26日
岡山経済同友会教育問題委員会(私は副委員長)の呼び掛けで、県内の大学生と共に岩手県の大槌町をバスで訪ねるプログラムに団長として参加。
対外的な取り組みだけの紹介になりましたが、十分に“暑くて熱かった今年の夏”をご理解いただけたかと思います。無事に元気につとめられたことに、心からの感謝の祈りを捧(ささ)げました。