よきことはつとめてもみな取り給え
       あしきことをばはらい給えよ
             これみな心の祓いなり(御文150号)

平成23年11月号掲載

 本教では、「日拝修行」、「お祓い修行」、「御陽気修行」の励行を、昔から“三大修行” と言って尊んできました。
 「日拝修行」は、私たちにとって最も重要な祈りの時である御日拝をつとめる修行です。夜明け前からの“お日待ち”の御日拝ができるに越したことはありませんが、お日の出の後でも、毎朝ご陽光を拝することが大切です。  「お祓い修行」は、神道の祈りの詞(ことば)として古来重んじられてきた「大祓詞(おおはらえののことば)」を唱える修行です。一本でも多く一人でも多くの方と、下腹から朗々と声を出して上げることができれば、まさに心身ともに祓い清められます。
 「御陽気修行」は、本教独自の鎮魂行です。深く長い腹式による呼吸の最後の一口をゴクッと呑のみ込んで下腹に納める独特の呼吸法ですが、空気は結果的に入るだけで、あくまでも「御陽気(ご神徳)」をいただく修行です。
 この“三大修行”が一体となっている祈りが御日拝なのです。とりわけ、昇る朝日から直(じか)に届く御(み)光を、下腹に鎮まる「ご分心(=心の神)」にお供えする思いでいただく「御陽気修行」ほど至福の時はありません。御陽気をいただく度に、腹の底から感動と感謝の念が湧き上がって来て、ただただ「有り難うございます!」の言葉しかありません。

 本稿先月号で整理して学んだように、「ご分心」のご座所であり「おかげの受け皿」が「(わが)心」です。悪(あ)しきものが積み(罪)積もって穢(けが)れ(気枯(けが)れ)やすい心なればこそ、教祖宗忠様は「神道は祓いの一言に在り。祓いは神道の首教なり」、「時々刻々常祓いに祓えよ」、「心の祓いが肝要」と繰り返して祓いの大切を説かれました。とりわけ、今月の御教えに示された「よき(善良なる)こと」を「つとめてもみな」取り入れ実践することで、心は真に祓われ、一層豊かに健やかに養われます。御教えの実践、すなわち「お道修行」を、ともに励行してまいりましょう。