教務総長として、
「立教二百年神恩報賽(ほうさい)献金」
“お道づれ、全員(全戸)奉賛・参加”のお願い
平成25年6月号掲載
教団の代表役員である教務総長を拝命して、はや半年になります。副教主との兼務の難しさよりも、初めての試みである常勤(本部職員)と非常勤(教会所所長)による教団総務(当局)体制が順調に機能するかということに、少なからずの不安を感じていました。しかし、日々のおかげをいただき、加えて昨今の通信技術と交通網の発展という “文明の利器”の恩恵、そして何よりも各総務の積極性により、有効に立ち行っていることをまことに有り難く思っています。
すでに新たな取り組みも提案・実践されていますが、その一つが本誌3月号の本欄でも紹介いたしました、“ありがとうございます運動”の推進月間を6月と11月の年2回に定めさせていただいたことです。今月が初めての “該当月”になりますので、お道づれの皆様の一層のご理解とご協力を、まずはお願い申し上げる次第です。
教務総長になると、こうした具体的なことを申し上げなければならない場面が多くなります。本稿では、標題に掲げた「立教二百年神恩報賽献金」について、あらためてその趣旨を説明して、ご賛同をいただきたいと思っています。
いよいよ明年の秋(10月11日から11月3日までの土・日・祝日)に、「立教二百年大祝祭」が斎行されます。この “世紀の大御祭り”に向けた全教団的な取り組みは、平成21年12月の冬至大祭の佳(よ)き日に「趣意書」が提示され、翌22年4月の教祖大祭において「ご案内 ~悠久の歴史に足跡を~」と題して具体的な内容が発表されました。「教祖宗忠神とのご神縁を、“より深く、より広く、より強く”結ばせていただくこと」が大目標であると、私も本誌平成24年3月号の本欄で説明していますので、あらためて読み返していただきたいと思います。そして、地縁・血縁が弱まり、個化・孤化・無縁化などといわれる現代の世の中なればこそ、「教祖宗忠神とのご神縁むすび」が、すべての取り運びの根底にあることをしっかり理解して下さい。その上での「立教二百年神恩報賽献金」なのです。
景気の上向きがやっと話題になって来たとはいえ、長年にわたる厳しい経済情勢の中にもかかわらず、実に多くのお道づれの皆様が全国の教会所を通じて、教祖神への報恩感謝のお供えをつとめて下さっています。まことに有り難いことこの上なく、まさに「浄財」を責任もってお預かりして、慎重に大切に扱わせていただかなければならないと、教団実務責任者として日々強く感じています。本教は、今までも、そしてこれから先も、“目標”として掲げられた “数字”がたとえ達成できなかったとしても、“神様”の名の下(もと)に批判的なことを言って人を不安にさせるようなことは決して行わない宗教教団です。今さら申し上げるまでもないことではありますが、「献金」について語る以上、はっきり記しておきたいと思いました。
そこで、今回の「神恩報賽献金」ですが、標題に掲げましたように、目指すは “お道づれ、全員(全戸)奉賛・参加”です。「教祖宗忠神とのご神縁むすび」を念頭に、教祖神への報恩感謝のお供えを、すべてのお道づれの皆様につとめていただきますよう、お願い申し上げる次第です。各戸の “目標”は “目標”として達成を目指しながら、それぞれ「できる範囲で、精いっぱいの誠を尽くさせていただく」の心で、教徒(家宗が黒住教のお道づれ)も信徒(家宗は黒住教ではないが、宗忠神を信奉するお道づれ)も、挙(こぞ)ってつとめてまいりましょう。
なお、「ご案内」に記されているように、「立教二百年神恩報賽献金」は、立教二百年以降の黒住教の将来を見据えて発表された「立教二百年基金」の原資(げん し)になります。この、活用目的を明らかにした「立教二百年基金」は、一般的に金融・経済界で言われる “資産運用”を目的としたものではなく、すでに、直面する大祝祭に向けた必要経費としても活用されていることを、ご了解下さい。「立教二百年神恩報賽献金」は、平成27年末までの取り組みです。お道づれの皆様の、一層のご理解とご賛同を、よろしくお願い申し上げます。