祈りは日乗り
日拝と日々の祈りに
つとめよう
平成28年1月号掲載
謹賀新年
平成24年から4年間にわたった“祭り年”が、昨年末をもって満願成就にて終結しました。正にご同慶至極、まことにおめでとうございました。昨年から立教三世紀を迎えている本教ですが、嘉節の時を経て、いよいよ今年が本格的そして実質的な“サン世紀”の幕開けです。
新たな時代の始まりに際して、原点に立ち返って最初の一歩を踏み出すべく、全国のお道づれの皆様に呼び掛けられたのが、本稿先月号にて紹介いたしました「御開運の祈り併せて御聖願達成の祈り」という新たな祈りの提唱です。
「謹みて天照大御神の御開運を祈り奉る
併せて
御聖願達成を祈り奉る」
教祖宗忠神がひたすら祈られた「天照大御神の御開運」と、そのご神徳の有り難さを「世の人に残らず早く知らせたきもの」という尊き願いの実現を、わが祈り・わが願いと日々唱和して道の誠を尽くさせていただくことこそ、黒住教の教徒・信徒(お道づれ)のつとめです。
そこで、本格的・実質的な“サン世紀”の幕開けである本年と明年、“祈りの誠”を基とした次の修行目標が発表されました。
「祈りは日乗り
日拝と日々の祈りにつとめよう」
「祈りは日乗り」とは、教祖神の御書簡の「御文44号」に明記された大切な御教語で、該当部分を「教典抄」から紹介させていただきます。
「祈りなばかなわぬことはなきものと
思えど祈る心なきとは
まことの祈りには、かなわぬことは無きものと申すこと、心に覚え有りながら、祈る心にならぬこと、はなはだかなしく候。
祈りは日乗りにござ候由、本体の祈りにて、かなわぬことは無きことなり」
「祈りなばかなわぬことはなきもの」との揺るぎないご確信のもと、教祖神が厳しく御教え下さった「まことの祈り」、「本体の祈り」である「日乗りなる祈り」を、百年の計に立って新たな時代を迎えた私たちの最初の修行目標に掲げて、真摯に直向に“祈りの誠”を尽くす黒住教お道づれであっていただきたいと、心から念願いたします。
岡山の方言で「傘に入る」ことを「傘に乗る」と言いますが、「上に乗る」というより「中に入る」という意味で「日乗り」を理解させていただくと、お日様、とりわけ昇る朝日に顕現される天照大御神の下にしっかり入ってひとつにならせていただく祈りを「祈りは日乗り」と御教え下さっていることが分かります。一方、そのまま「日に乗る」すなわち「毎日祈る」と学ばせていただくことも非常に意味深長で、私たちにとって最も大切な祈りである御日拝と日々の祈りを真剣につとめることが「祈りは日乗り」の基本であると肝に銘じて、信仰の原点である祈りに徹する修行目標を日々心掛けて下さい。
そこで、この2年間、特に意識して取り組んでいただきたい基本的な項目を列記しておきたいと思います。
●子や孫の家を含む全てのお道づれ(教徒・信徒)の家庭に、祈る対象(御神前や神棚、または御しるし)が設えられていること。
●毎日、朝晩の拝礼(何はともあれ、手を合わせて毎日感謝の祈りを捧げること)を欠かさないこと。
●黒住教の祈りの基本である「三大修行(日拝修行、お祓い修行、御陽気修行)」をつとめること。
●黒住教の信仰運動の基本である“ありがとうございます運動”に参加すること。
●周囲の、病み悩み苦しむ「人のために祈る」こと。
家族構成が変わり、「各家庭に祈る場所があるか…?」から確認しておかなければならない時代です。若い世代には「わが家のパワースポットを備えよう!」と呼び掛けることも必要だと思っています。詳しくは、教会所の所長先生にご指導いただいて、“サン世紀”を、まずは“祈りの誠”からつとめ始めようではありませんか!
最後に、この修行目標の実践のためにも、今年の「寒中お祓い修行」(1月6日~2月2日)に一層の誠を尽くし、来月の「伊勢萬人参り」に家族一同で参拝して、“祭り年”の満願成就の感謝の祈りを捧げましょう。