教祖様、有り難うございます。
守り給え幸わえ給え。

平成29年4月号掲載

 守られて幸わう “道の祈り”
  一切神徳 神徳昭々
  錬誠開運 尽誠道楽
       (何度も繰り返し)
  教祖様、有り難うございます。
        守り給え幸わえ給え。

 本年、黒住教第七代教主就任にあたり、黒住教信仰の原点を確認する思いで、「天照らす神の御徳」(ご神徳)の有り難さを「知る・知らせる」ことと、わが本心・真心たる誠を「錬る・尽くす」ことの一大事を、本稿を通して明らかにいたしました。天地に満ち渡る生々発展のご神徳をしっかりいただいて、心豊かに健やかに開運のおかげと道の楽しみを得られますように、日々 “五つの誠”を、共に心掛けてまいりましょう。

 そこで、一切の大元として私たち黒住教信仰者(お道づれ)の拠でいて下さっているのが、申し上げるまでもなく教祖宗忠神です。わが国最初の教祖(文字通り“宗教の祖”)として黒住教の御教えの全てを説き明かして下さり、天照大御神と一体の神(最高位の大明神)として今も私たちを守り導いて下さっている、教祖様への心からの感謝と更なる御加護を祈らずして、黒住教信仰はあり得ません。「黒住教は、宗忠神を信仰すること」という確信を、一層揺るぎないものにしていただきたく存じます。

立教二百年を記念して出版された『黒住教二百年史』の『御年譜に学ぶ』の「まえがき」で、私は次のように記させていただきました。

 「まずは人徳者・偉人としての黒住宗忠という人間の魅力を大いに感じて、敬愛と敬慕の念を強くしていただければ嬉しく存じます。次に、黒住宗忠という師匠の言葉と振る舞いを自らの人生の手本・教えとして学んで、素直に私淑する気持ちになっていただければ幸いに思います。そして、人智を超えた霊験あらたかな尊いはたらきを祈り・取り次がれた黒住宗忠という神への尊崇と感謝の心で、日々手を合わせて拝礼していただければと願います」

 偉人であり師匠であり神である教祖宗忠様への絶対的な帰依心をもてるのが、私たちの最高の喜びです。どんな時も、宗忠神が常に守り導いて下さり、必ず幸せをもたらして下さることを、感動と感謝の中に確信させていただける揺るぎない信仰を確立してまいりましょう。

 ところで、西暦2000年の平成12年、教祖神百五十年大祭の佳き日に、私は黒住教副教主を拝命しました。その翌年の西暦21世紀の幕開けの正月に、教主様が「告諭」の中でお示し下さったのが「よりよく生きるための “五つの誠”」でした。以来、私はこの5つの徳目を柱に、“神道の教えの大元”たる本教の教えをお道づれの皆様と共に学び修める思いで御教えの解説を試み、教主就任までに7冊の小冊子にまとめることができました。実は、当初から計画的に取り進めてきたわけではなく、正に導かれるように、結果的に「黒住神道-いのちの親の七光り-」と題した“箱入り冊子”(別掲)の誕生となったことを、心から有り難く思っています。

 副教主としての17年間、「教祖様の説き明かされた本教の御教えを、いかに分かりやすく伝えるか(知らせるか)」を常に意識しながら、教えの基本を学ばせていただきました。その結果、正に確信したのが、天地に満ち渡る天照大御神のご神徳の中で生かされて生きている尊さ、ご神徳の受け皿たるわが心を養うことの大切さ、そして、常に私たちを守り導いて下さっている教祖宗忠神の有り難さでした。

 教主就任の際に発布させていただく「告諭」において、私は冒頭に掲げた「守られて幸わう“道の祈り”」という新たな祈りの詞を提唱する所存です。

 天照大御神のご神徳の益々の発揚と顕現、そしてわが心の誠を養って開運と道の楽しみを得られることを願う祈りが叶えられますように、教祖様にお礼を申し上げて祈り奉るのです。

 共に、教祖様に守られて幸わう日の御蔭をいただいてまいりましょう!